2021年11月24日 水曜日(晴)室温13°湿度58%



極地系の小説、笹本稜平著「アイスクライシス」

冬山小説が得意な著者だが今回は北極が舞台となっておりなるほどその手があったかと感心。
ではサクッとストーリー
資源探査会社に勤める郷田裕斗は海底油田調査のため同僚や様々な国から集まったスペシャリストと合計七人で
北極の基地にて調査にあたっていた。
ところが調査も終盤に差し掛かったところで北極海の水中で核実験が行われたため
知らされてなかった郷田達は逃げ遅れ孤立してしまう。
おりしも巨大な低気圧が接近しており外は大荒れ
そんな中、核実験により海水温は上昇し氷に亀裂が入り基地が沈んでしまう可能性が。
極寒の嵐の中、郷田達は果たして生き残る事ができるのだろうか...
設定が画期的でこれは面白そうと思ったんだけど
山と比べると上下移動がなく一面氷で景色に変化がないためか脱出劇が少々単調な感じ。
それを補うよう油田開発に絡めエネルギー関連の話なども盛り込んでボリュームをつけてあるが
やっぱりどんぱちと言うかハラハラドキドキの展開がもっと欲しかったかも。
とはいっても北極だもの突然ヤクザやマフィアが追ってくるような場所でもないし
なかなか展開が難しいのは仕方ないか

それでもこれで新たな小説の舞台に北極がなるかも知れず今後に期待


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