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スポーツ系の小説、町屋良平著「1R1分34秒」

ボクシングを題材にした芥川賞受賞作品との事で、ではサクッとストーリー
主人公はデビュー戦を初回KOで飾ったもののその後三敗一分と
パッとしない21歳のプロボクサー。
その後、トレーナーからも見放されバイトもクビになり
後がなくなった彼は再起をかけ試合に挑むものの
そもそもなぜ自分がボクシングをやるのか意味が見出せないのだった...
ボクシングを通し挫折や生きる意味を問う
いわゆる文芸作品と呼ばれるものだと思うんだけど
主人公の内省的な部分と現実的な物語の部分の割合が7:3ぐらいなので
共感できないと一向に話が進まない感があり中々難しい。
それでも著者は経験があるのか題材としてもボクシングを扱うのは二作目らしく
その辺りのリアリティは確かにあって物語の方は面白く読める。
だからこそ割合が4:6ぐらいならなぁと思ってしまうが
そうすると文芸作品にならないのかな。
ちなみにもう一つの作品はデビュー作で題名は『青が破れる』

うむむ、読んでみたい、図書館で探してみよう


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